幕岩岳(谷川連峰・白毛門の前衛峰)

日時 2017.11.17(金)
場所 幕岩岳(1342m)
天気 晴れ

 幕岩岳といっても国土地理院の地図にこの名はない。場所は谷川連峰白毛門の東南東4.3Kmにある1342m峰。南面を横断幕状の岩壁に鎧われた岩山であるが、直下まで樹林におおわれているため近づかないとその容貌を垣間見ることはできない。
 正式な登山道はなく東京電力の送電巡視路を利用して登るのだが、初めは清流・粟沢川ぞいの車道、次はその川に沿った沢歩きを楽しみ、尾根に取り付いてからは急斜面のジグザグ道で最初の鉄塔に出る。そこからが核心部でビニールコーティングされたワイヤー・L鋼階段・網状ブリッジが連続する岩場・ヤセ尾根で緊張感を味わい、最後は猛烈なヤブ漕ぎとオムニバス風な展開が待ちうけている。最後、山頂へのルートがわからず(ルートはない、ヤブ漕ぎ)いったん戻ったりして時間をロスしたが、こんな面白い山、もっと世に出てもらいたいものだ。


本庄(6:00)〜(6:45)赤城高原SA[朝食](7:05)〜水上IC(7:20)〜(7:40)粟沢川(橋・P・トイレ)(8:00)・・・キャンプ場跡(8:05)・・・ゲート(8:10)・・・粟沢水路橋(8:25)・・・車道終点(8:45)・・・最初の渡渉点(8:50)・・・車道跡(9:10)・・・黄土色のナメ滝[一本丸太が倒れ架かっている](9:35〜9:45)・・・(9:50)尾根取付点(10:00)・・・初めての鉄階段(10:35)・・・鉄塔下(10:45)・・・青いビニーコーティングのワイヤー・L鋼階段・網状ブリッジの連続、幕岩展望所(11:10〜11:30)・・・山頂尾根(11:50)・・・山頂へのルートがわからずいったん戻る・・・再び山頂尾根(12:50)・・・(13:05)幕岩岳(13:20)・・・山頂尾根(13:35)・・・宝川方面へ行ってみる(13:40〜14:00)・・・幕岩展望所(14:20)・・・鉄塔下(14:30)・・・(15:00)尾根取付点(15:10)・・・車道跡(15:30)・・・車道終点(15:45)・・・粟津水路橋(15:55)・・・ゲート(16:05)・・・(16:10)P(16:25)〜水上IC〜本庄





登山口のキャンプ場跡。 8:00



 
粟沢川の清冽な流れと、落差は1m程度ながら2段になった清らかな釜滝。沢登りの入門コースとして打ってつけだと思うのだが・・・。





粟津水路橋。奈良俣ダムから引かれているようだ。コンクリート壁に埋め込まれたプレートの字は「昭和貮拾七年 粟津水路橋 株式會社熊谷組施工」と読める。 8:25




車道終点。小さな社が置かれ大きな杉の木が立っている。 8:45



 車道が終わるとすぐに入渓するような感じで流れのわきを歩く道になる。




最初の渡渉点。左岸から右岸へ飛び石伝いに渡れる。 8:50




2回目の渡渉点。こちらも飛び石。 8:55




3回目の渡渉を左岸から右岸へ渡ると、以前は車道だったと思われる道が現れそれもつかの間、しばしは足元の悪い高巻きとなる。 9:10




高巻きを終えると4回目の渡渉。小滝の落ち口を右岸から左岸に渡る。 9:25




すぐに黄土色のナメ沢と合流ししばらくは渓流歩きを楽しむ。 9:35〜9:45




沢から離れ尾根道に取り付くのだが、左への道には「No.46(鉄塔)に至る」の標識。幕岩岳へは右斜面にある「No.48に至る」標識に従う。あまり目立たないので見落としには要注意。 9:45



 鉄塔までは広い尾根の急斜面をジグザグに登っていく展望の少ないコース。4〜50分の工程だが今日の歩きでは一番きつかった。




48号鉄塔から49号と思われる鉄塔を見上げる。



秩父榛名山、小野子山(奥から)。



赤岳、横岳、硫黄岳、天狗岳



煙を上げる浅間山
10:45



 この先でL鋼階段・網状ブリッジ・ビニールコーティングのワイヤーなどが連続して現れる核心部が始まる。




L鋼階段。 11:10




雪が積もった網状ブリッジ。




青いビニールコーティングのワイヤー。ビニールを巻いてあるのは錆止めのためと思われるがやや滑りやすいのが難点。 
11:15




幕岩の南面。 11:20




上の階段はビルの屋上へ昇る非常階段のように直角に曲がっている。 11:25




岩壁の直下、ここは右へ回り込む。 11:30




岩岳山頂直下のトラバースバンド。 11:40



 山頂尾根と思しき場所へ着いたのだが、山頂へのルートがわからずいったん戻ったりして時間をロスしてしまう。それもそのはず、元もと山頂への道などないのだからわかるはずはないのだ。だがその事実に気づいたのは再び山頂尾根へ引き返してからだった。
 49号と思われる鉄塔が見えたらそこが山頂尾根。道はないので西の高みへ強引にヤブを漕ぐ。




こんな中を無理やり進んだ。




15分の踏ん張りで黄色い板と赤テープのある場所へこぎつけた。板には幕岩岳と書かれているのでここが山頂か?



平ヶ岳



景鶴山、至仏山笠ヶ岳



笠ヶ岳



日光白根山



黒檜山(赤城)



武尊山



奈良俣ダム



山頂からの展望は北東から南西にかけての180度が大きく開け見事な眺めだが、反対側は樹木におおわれこの程度。笠ヶ岳から朝日岳あたりだろうか?
13:05〜13:20


 
 すぐ下に建つ49号と思われる鉄塔のあたりはまた違った眺めを得られそうなので、空身でひとっ走り行ってきた。




小烏帽子・大烏帽子、朝日岳、越後烏帽子に大烏帽子山



至仏山がさらに迫力を増した。
13:50



歩行時間  登り 3時間50分 下り 2時間 計 5時間50分
獲得高度差 850m