ニュージーランド 花のハイキングと2つの星空観察9日間-前編

 一昨年の利尻・礼文、昨年の京都・奈良に引き続き今回も一緒に行くことになっていた北の爺さん夫妻が、北の爺さん本人の発病(下血と下痢、発熱)により急きょ取り止めることになったのは、出発までひと月を切った年末のことである。半年以上も前から話を詰め、お互いの意向に沿った形で決めたこのニュージーランドツアーだけに、私たち夫婦だけの参加となってしまったのは返す返すも残念である。が、今回は下見がてらということにして、北の爺さんには次回を期してでかけることにしたのだった。





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1月16日(金) 1日目 晴れ
本庄〜赤羽〜日暮里〜成田空港

 14時40分、予定より15分遅れてニュージーランド航空・0094便で成田を飛び立つ。





1月17(土) 2日目 快晴のち曇り夜は雨
Christchurch:クライストチャーチ〜Twizel:トワイゼル(昼食)〜Lake Tekapo:CHURCH OF THE GOOD SHEPHERD:善き羊飼いの教会〜Lake Pukaki:プカキ湖〜ホテル・The Hermitage・・・Kea Point:ケア・ポイント・・・ホテル・The Hermitage(泊)

 時差プラス4時間のクライストチャーチへは、11時間半の飛行で17日の朝6時10分に着陸し、約1時間の入国手続きを経て専用バスに乗り込みようやく陸路の人となる。

 バスは牧草地とわずかな畑しかない平らな道を、あるいは心地よい起伏のある丘陵地を時速100Kmでひた走る。高速道路ではない片側2車線でもない普通の道だが、信号はないし基本的に直線で、交通量が圧倒的に少ないのだ。鉄道の踏み切りだって止まることはない、ガンガン行く。




 今日は天気が良いので、「Lake Tekapo:テカポ湖」とその湖畔に建つ「CHURCH OF THE GOOD SHEPHERD:善き羊飼いの教会」へ、8日目の分を前倒して立ち寄ることになった。


テカポ湖

氷河に削られた細かい岩石「ロックフラワー」が水中に溶け込み、世にも稀なターコイズブルーの水色を作りだしたのだという。


善き羊飼いの教会


窓ごしにテカポ湖が美しい。

10:50〜11:10








この旅での初見参、「Lake Pukaki:プカキ湖」からの「Aoraki/Mt Cook:アオラキ/クック山」(左の雪山)。 13:10





ホテル・The Hermitageのテラスからの展望。 14:00




 ひと休みしてから足慣らしハイキング。今日は「Mueller Glacier:ミューラー氷河」が眼前に迫る「Kea Point:ケアポイント」まで1〜2時間歩く。ここは「Kea:ケア」という鳥 http://f.st-hatena.com/images/fotolife/w/wsbkm777/20150120/20150120130518.jpg が多いことから名づけられたそうだが、今日はまったく見かけない。





Mt FootstoolとMt Wakefield、そしてMueller Glacier Lake。15:50




 星空観察ツアーは雨で順延、代わりにホテル併設のプラネタリウムで宇宙誕生のドラマを観た。






1月18日(日) 3日目 晴れのち曇り夜は雨
ホテル・The Hermitage〜キャンプ場・・・Hooker Glacier Lake:フッカー氷河湖・・・ホテル・The Hermitage(泊)

 今日3日目は前半のハイライトともいえる「Hooke Valley:フッカー渓谷」を遡る5時間14Kmの日本人ガイド同行ハイキング。まずはバスで歩道入口のキャンプ場まで送ってもらう。



ゴールまでに3つの吊橋を渡るがここは第3の吊橋「Upper Hooker Bridge」。風が強く通る道では飛ばされそうな突風も吹く。橋の上も然りで、しっかりと防護網が張られているがやはり怖い。「Aoraki/Mt Cook」の山頂も顔をのぞかせてくれた。が、ここからでは最高点は見えないそうで、3つあるピークのうち見えているのは第2「Middle Peak」3717mと第3「Low Peak」3593mだそうである。 11:20



 Mountain Daisy:マウンテン・デイジー
 
 Koromiko:コロミコ
     
 Mountain Ribbonwood:マウンテン・リボンウッド


 New Zealand Bluebellニュージーランド・ブルーベル



 ここニュージーランドでも外来種の侵入には困っているようで、「これ日本の山にもあるよな」というのをたくさん見かけた。それらはみなきれいで目立つのだが、風景に溶け込まない異質なムードを持っていてすぐにそれとわかるものもあった。ガイドは言う、派手な花はすべて外来種だと。それに日本にはあるお花畑といえるような群落はどこにもない。
 今やニュージーランドの風景の一つになっているルピナスが、実は外来種だと知ったときは驚いてしまった。繁殖力が強く場所によってはいかんともし難くなっているようだが、マウントクック周辺では一つ一つの株に除草剤をかけルピナス退治に力をいれているとガイドは話していた。




「Hooker Glacier Lake:フッカー氷河湖」の湖畔から「Aoraki/Mt Cook」と「Mt Hicks」(左の肩)3198m。



と、それを取り巻く山々。
左からMt Sefton 3157m、Mt Footstool 2764m、Aoraki/Mt Cook(最奥)。そして右手前へMt Cook Rangeが南下している。

11:40〜12:40





木道わきの岩陰に1輪だけ咲き残っていた「Mount Cook Lily:マウントクック・リリー」。
名はリリーだがユリ科ではなく、世界最大のキンポウゲだそうである。





名前は忘れたがお世話になったガイド女史(中央)。日本の夏は北アルプス穂高岳山荘で働いているそうだ。筆者は去年の夏、1泊しているので顔を合わせているかもしれない。
ちなみに背後の岩山は「ロード・オブ・ザ・リング」のロケ地になった山だそうである。15:00 




 今夜も星空は見えないので、外での鑑賞ツアーはキャンセルになった。