身内が死んでいるわけではないが、御巣鷹の尾根へ慰霊登山に行った。正確には蟻ヶ峰(別名・高天原山)〈1978.6m〉の尾根なのだが、多くの報道で「御巣鷹山に墜落」と報じられていたため、その後「御巣鷹の尾根」と呼ばれるようになったようだ。
1985(昭和60)年8月12日18時56分、ほぼ満席の日本航空123便ジャンボジェット機が、東京羽田から大阪伊丹へ向かう途中、尾翼の損傷により操縦能力を失い、迷走のうえの御巣鷹の尾根に突っ込んだのである。乗員乗客524名のうち死亡者は520名、生存者(負傷者)は4名であった。もう30年が経とうとするが今もあの事故は脳裏に焼き付いている。
御巣鷹の尾根
登山口。平日だというのに最奥の狭い駐車場はほぼ満車。すぐ下の駐車場には中型バスが止まっていた。写真の人たちもこれから登るようだ。
墜落の方向が示された案内図。実際の地形に合わせて立てられているので南北が逆になっている。説明板によれば、いったんU地点に接触し樹木をなぎ倒しH地点に激突したとある。
コガネネコノメソウ(黄金猫の目草)−ユキノシタ科
仮小屋もあり、時期には泊れるようだ。ここからはジグザグに切られた30度もある急斜面を行く。
慰霊碑は広範囲に及んでいるが、これを見ると地図の右下、北斜面に多いのがわかる。
尾根に出ると東に向けて招魂の碑が建っている。親子連れの遺族らしい男性が鐘をついていて、予想以上に登山者が多いのに驚いた。
全犠牲者、520人の慰霊碑。左上から右下にあいうえお順で彫られている。
13:15〜15:00
長さ225m、いちばん高い所で90mという吊橋「上野スカイブリッジ」。協力金100円を自主的に支払う。確かにすごいが金あまりの産物って気がしないでもない。